薄毛の悩みは、その種類によって進行の仕方が異なり、進行度合いを理解することは、適切な対策を講じる上で非常に重要です。薄毛の種類ごとの一般的な進行ステージを知ることで、ご自身の状態を客観的に把握し、最適な治療やケアを選択する手助けとなるでしょう。男性型脱毛症(AGA)の進行度合いは、ハミルトン・ノーウッド分類という国際的な指標でよく表されます。この分類では、生え際の後退パターンと頭頂部の薄毛の広がり方によって、I型からVII型までの7段階に分けられます。初期のI型では、生え際がわずかに後退し始める程度ですが、進行するとM字型やO字型に薄毛が広がり、最終的にはU字型にまで進行します。AGAは進行性の薄毛であるため、早期(I型~III型程度)での治療開始が最も効果的とされています。女性の薄毛で最も多いびまん性脱毛症の進行度合いは、ルートヴィヒ分類によってⅠ度からⅢ度までの3段階で評価されることがあります。Ⅰ度は、分け目が少し目立ち始め、頭頂部の髪のボリュームがわずかに減少する程度です。Ⅱ度になると、頭頂部の薄毛がより顕著になり、頭皮が透けて見える範囲が広がります。Ⅲ度では、頭頂部の薄毛がかなり進行し、地肌がはっきりと見える状態になります。びまん性脱毛症は緩やかに進行することが多いため、日々の髪の変化に気づき、早期にケアを始めることが大切です。円形脱毛症の進行度合いは、脱毛斑の大きさや数、そして全身への広がり方によって評価されます。単発の小さな脱毛斑で自然治癒することも多いですが、複数箇所に脱毛斑が現れる多発性円形脱毛症や、頭部全体の毛が抜ける全頭脱毛症、さらには全身の毛が抜ける汎発性脱毛症へと進行することもあります。円形脱毛症は進行が予測しにくい側面があるため、専門医による定期的な観察と治療が不可欠です。牽引性脱毛症の進行度合いは、髪の毛が引っ張られる部分の薄毛の程度で判断されます。
薄毛の進行度合いを理解する種類別ステージ